相続の知識

家族に遺産を相続させたくない時はどうする?遺留分を小さくする方法を解説!

終活のトリセツ

「できれば特定の家族には財産を渡したくない」そんな複雑な事情を抱えている方もいるのではないでしょうか。長年疎遠になっている子どもや、関係が悪化した家族に自分の財産が渡ってしまうのは避けたいと思うのは自然な気持ちです。

ただ日本の相続制度では、遺留分という最低限の取り分が法律で保障されています。遺言で相続させないと書いても、この遺留分までは完全にゼロにできないケースがほとんどです。それでも生前からの対策次第で、遺留分の金額を小さくしたり、法的に権利そのものをなくす方法も存在します。この記事では、遺留分の基本から具体的な減らし方まで、知っておきたいポイントをお伝えしていきます。

遺留分とは何か:最低限もらえる遺産の権利

遺留分は法律で保障された最低限の相続分です。たとえ遺言で「この人には一切渡さない」と書いても、遺留分を持つ相続人には財産を請求する権利が残ります。まずはこの遺留分について理解しておくことが大切です。

1. 遺留分が認められる相続人の範囲

遺留分を請求できるのは、配偶者・子ども・父母(直系尊属)だけです。つまり、亡くなった方の妻や夫、実の子どもや養子、そして親や祖父母には遺留分の権利があります。

一方で孫は通常遺留分を持ちません。孫が相続人になるのは、親である子どもがすでに亡くなっている場合に限られます。この場合は代襲相続として孫に遺留分が発生します。

遺留分を持つ人が限られているのは意外かもしれません。特に次の項目で説明しますが、兄弟姉妹には一切遺留分がない点が重要です。この違いを知っておくと、誰に対して対策が必要なのか見えてきます。

2. 遺留分の割合はどれくらいなのか

遺留分の割合は相続人の組み合わせによって変わります。基本的には遺産全体の2分の1が遺留分の合計額です。ただし相続人が親や祖父母だけの場合は、3分の1に減ります。

具体的な割合を表にまとめました。

相続人の組み合わせ各相続人の遺留分割合
配偶者のみ配偶者:2分の1
配偶者と子ども1人配偶者:4分の1、子ども:4分の1
配偶者と子ども2人配偶者:4分の1、子ども各:8分の1ずつ
子どものみ(1人)子ども:2分の1
子どものみ(2人)子ども各:4分の1ずつ
配偶者と父母配偶者:3分の1、父母各:12分の1ずつ
父母のみ父母各:6分の1ずつ

子どもが複数いる場合は、遺留分を人数で割ります。たとえば子ども3人なら1人あたり12分の1です。人数が増えれば増えるほど、一人あたりの取り分は少なくなる仕組みです。

3. 兄弟姉妹には遺留分がない理由

兄弟姉妹には遺留分が一切認められていません。これは法律で明確に決まっています。つまり遺言で「兄弟には渡さない」と書けば、兄弟姉妹は何も請求できないということです。

なぜ兄弟だけ遺留分がないのでしょうか。法律の考え方では、配偶者や子ども、親は生活を支え合う関係が強いとされています。一方で兄弟姉妹は独立した別の家庭を持つことが多く、経済的な依存関係が薄いと判断されているのです。

この点は相続対策を考える上で重要です。もし相続人が兄弟姉妹だけなら、遺言一つで自由に財産の分け方を決められます。遺留分の心配をする必要がないため、対策の選択肢が広がります。

遺留分の計算方法を知っておく

遺留分を減らす対策を考える前に、そもそも遺留分がいくらになるのか知る必要があります。計算の仕組みを理解しておけば、どの対策が効果的か判断しやすくなります。

1. 遺留分を計算する基礎財産の出し方

遺留分を計算するための「基礎財産」は、亡くなった時点の財産に生前贈与を加えて、借金を引いた金額です。計算式はシンプルです。

基礎財産 = 死亡時の財産 + 生前贈与 − 借金

たとえば死亡時に5,000万円の財産があり、生前に1,000万円を贈与していて、借金が500万円あったとします。この場合の基礎財産は5,500万円です。

預金や不動産だけでなく、株式や保険の解約返戻金なども財産に含まれます。逆に葬儀費用は基礎財産に含めません。意外と計算に入るものと入らないものがあるので注意が必要です。

基礎財産が大きくなるほど遺留分も増えます。だからこそ生前贈与や財産の使い方が対策のポイントになるのです。

2. 生前贈与は10年前まで遡って計算される

2019年の法改正で、相続人への生前贈与は相続開始前10年間のものが基礎財産に加算されるようになりました。つまり亡くなる10年以内に子どもや配偶者に渡した財産は、遺留分の計算に含まれてしまうということです。

以前は贈与から1年以内のものだけが対象でしたが、ルールが厳しくなりました。ただし10年より前の贈与は原則として加算されません。長期的な計画を立てれば、贈与で遺留分を減らせる可能性があります。

注意点として、相続人以外への贈与は1年以内のものだけが加算対象です。たとえば孫への贈与なら、孫が相続人でない限り1年前までしか遡りません。この違いを利用した対策もあります。

3. 具体的な遺留分の金額を計算する手順

実際の計算例を見てみましょう。基礎財産が6,000万円で、相続人が配偶者と子ども2人のケースです。

まず全体の遺留分は6,000万円の2分の1で3,000万円です。これを法定相続分で分けます。

  • 配偶者:6,000万円 × 4分の1 = 1,500万円
  • 子ども各:6,000万円 × 8分の1 = 750万円ずつ

この金額が各相続人の遺留分です。もし遺言で配偶者に全財産を渡すと書いても、子どもたちはそれぞれ750万円を請求できます。

計算自体は難しくありません。基礎財産に割合をかけるだけです。ただし財産の評価方法や特別受益の判断など、細かい部分で専門的な知識が必要になることもあります。

遺言で相続させない方法とその限界

遺言を使えば、特定の人に相続させないという意思を示せます。ただし遺留分という壁があるため、完全にゼロにするのは難しいのが現実です。

1. 遺言書で相続分をゼロに指定する

遺言書に「長男には一切相続させない」と明記することは可能です。この遺言は法的に有効で、遺産分割の際には長男の相続分はゼロとして扱われます。

ただしこれは遺産分割の指定であって、遺留分まで消せるわけではありません。長男が遺留分侵害額請求をすれば、最低限の取り分は渡さなければならなくなります。

それでも遺言を書く意味はあります。あなたの意思が明確に残るからです。相続人同士の話し合いで勝手に分けられることを防げますし、他の相続人に「この人には渡したくない」という気持ちが伝わります。

2. 第三者へ遺贈して相続財産を渡さない

遺言で第三者や特定の相続人に全財産を遺贈する方法もあります。たとえば「すべての財産を次男に遺贈する」と書けば、長男には何も渡らない形になります。

遺贈とは遺言によって財産を譲ることです。法定相続人以外の人にも渡せます。お世話になった友人や慈善団体に寄付することも可能です。

ただしこの場合も、遺留分を持つ相続人から請求される可能性は残ります。全財産を誰かに渡しても、遺留分権利者が請求すれば金銭で支払う義務が生じます。完全に防ぐ手段ではないことを理解しておく必要があります。

3. 遺留分は請求される可能性が残る

遺言で「相続させない」と書いても、遺留分を持つ相続人には請求権が残ります。この権利を完全になくすのは簡単ではありません。

遺留分侵害額請求は、相続を知ってから1年以内に行使する必要があります。つまり請求されなければ、結果的に渡さずに済むこともあります。ただしこれは相手次第で、確実な方法ではありません。

遺言だけで完結する対策には限界があります。次に紹介する生前対策と組み合わせることで、より効果的に遺留分を減らせる可能性が出てきます。

生前贈与で遺産を減らして遺留分を小さくする

生前に財産を減らしておけば、遺留分の基礎になる財産自体が小さくなります。計画的に進めることで、合法的に遺留分を抑える方法の一つです。

1. 財産を事前に渡しておけば遺産が減る

死亡時の財産が少なければ、遺留分も自動的に減ります。たとえば5,000万円の財産を持っている人が、生前に2,000万円を使ったり贈与したりすれば、死亡時の財産は3,000万円になります。

ただし相続人への贈与は10年以内のものが基礎財産に加算されます。つまり亡くなる直前に慌てて贈与しても、遺留分の計算には含まれてしまうということです。

効果を出すには長期的な計画が必要です。10年以上前から少しずつ贈与を進めるか、相続人以外への贈与を活用する方法が考えられます。自分の老後資金は確保しつつ、余裕のある範囲で進めることが大切です。

2. 孫への生前贈与は遺留分の対象外になる

孫は通常相続人ではないため、孫への贈与は相続開始前1年以内のものしか基礎財産に加算されません。つまり2年以上前に孫へ贈与した財産は、遺留分の計算から外れます。

たとえば子どもに直接渡すのではなく、孫の教育資金や結婚資金として贈与する方法があります。教育資金の一括贈与や結婚・子育て資金の贈与には税制優遇もあるため、税金面でもメリットがあります。

ただし露骨に遺留分対策だとわかる贈与は、後から問題になる可能性もあります。自然な形で孫の将来を支援するという名目で進めるのが無難です。節度を持った金額にすることも重要です。

3. 10年以上前の贈与なら遺留分に含まれにくい

相続人への贈与でも、10年より前のものは原則として遺留分の計算に含まれません。つまり早めに贈与を始めれば、時間が経つにつれて遺留分の対象外になっていきます。

50代や60代のうちから計画的に贈与を始めるのが理想的です。毎年110万円までの暦年贈与なら贈与税もかかりません。コツコツと続けることで、10年後には大きな金額を非課税で移転できます。

注意点として、遺留分を侵害する目的が明らかな贈与は例外扱いされることがあります。「この人には渡したくないから」という意図があまりに露骨だと、10年以上前でも加算される可能性があります。贈与の理由は「生活支援」「事業承継」など正当なものにしておくことが大切です。

養子縁組で相続人を増やして遺留分割合を下げる

相続人の数が増えると、一人あたりの遺留分が減ります。養子縁組はこの仕組みを利用した対策の一つです。

1. 相続人が増えると一人あたりの遺留分が減る

遺留分は相続人の人数で割られます。たとえば子どもが2人なら各8分の1ですが、養子を1人迎えて子どもが3人になれば各12分の1に減ります。

具体的に計算してみましょう。基礎財産が6,000万円で子ども2人の場合、各750万円の遺留分です。養子を1人迎えて子ども3人にすると、6,000万円 × 2分の1 ÷ 3 = 1,000万円を3人で分けるので、各500万円になります。

割合が下がるだけでなく、財産を渡したい養子にも遺留分が発生します。つまり渡したくない実子の取り分を減らしつつ、信頼できる養子に財産を渡せる一石二鳥の方法とも言えます。

2. 養子縁組の手続きと注意点

養子縁組は市区町村役場で届出をするだけで成立します。双方の合意があれば、血縁関係がなくても法的な親子関係を作れます。よくあるのは、娘の夫や息子の妻を養子にするケースです。

養子にも実子と同じ相続権が発生します。遺留分も同じように認められます。つまり養子は法律上、完全に子どもとして扱われるということです。

注意点として、相続税の計算では養子の数に制限があります。実子がいる場合は養子1人まで、実子がいない場合は養子2人までしか法定相続人の数に含められません。それ以上養子を増やしても、相続税の基礎控除は増えない仕組みです。

3. 養子縁組が無効になるケースもある

相続税対策だけが目的で実態のない養子縁組は、無効と判断されることがあります。たとえば養子本人が縁組の事実を知らなかったり、親子としての交流が全くなかったりする場合です。

また認知症が進んでから行った養子縁組は、本人の意思能力が問われます。後から他の相続人が「父は判断能力がなかった」と争う可能性があります。無効になると養子には相続権がなくなり、対策が無意味になってしまいます。

養子縁組を考えるなら、元気なうちに進めることが大切です。そして形だけでなく、実際に親子として交流する関係を築いておくことをおすすめします。

生命保険を活用して遺留分の対象外にする

生命保険金は原則として遺産に含まれません。この特性を利用すれば、遺留分の影響を受けずに特定の人に財産を渡せます。

1. 生命保険金は原則として遺産に含まれない

生命保険の死亡保険金は、受取人固有の財産として扱われます。つまり遺産分割の対象にならず、遺留分の基礎財産にも含まれないのが原則です。

たとえば1億円の財産を持つ人が、5,000万円を生命保険に変えたとします。死亡時の遺産は5,000万円になり、保険金5,000万円は受取人のものです。遺留分は遺産5,000万円をもとに計算されます。

ただしこれには例外があります。保険金が極端に高額で、他の相続人との間に著しい不公平が生じる場合は、遺留分の計算に含まれることもあります。あくまで常識的な範囲で活用することが大切です。

2. 受取人を指定すれば特定の人に渡せる

生命保険は受取人を自由に指定できます。遺言と違って遺留分の制約を受けないため、確実に特定の人に財産を渡せる方法です。

たとえば次男を受取人に指定すれば、長男には保険金が渡りません。長男の遺留分は遺産部分だけで計算されるため、保険金を使った分だけ長男の取り分を減らせます。

受取人の変更は保険会社に連絡するだけで可能です。遺言と違って公証役場に行く必要もありません。手軽さも生命保険のメリットの一つです。

3. 過度な生命保険は遺留分侵害とみなされる可能性

生命保険を使えば何でも自由に渡せるわけではありません。全財産のほとんどを保険に変えて特定の人に渡すと、他の相続人から「遺留分を侵害している」と訴えられる可能性があります。

裁判所は保険金の額や、他の遺産との比率、契約の経緯などを総合的に判断します。明らかに遺留分対策だけが目的と判断されれば、保険金も遺留分の計算に含められることがあります。

目安として、財産全体の3割から5割程度を保険にするのが無難です。残りの遺産で遺留分をカバーできる程度にしておけば、問題になりにくいでしょう。バランスを考えた活用が重要です。

相続廃除で遺留分をなくす方法

相続廃除が認められれば、遺留分も含めて相続権そのものがなくなります。ただし家庭裁判所の許可が必要で、簡単には認められません。

1. 相続廃除が認められる条件とは

相続廃除が認められるのは、相続人が被相続人に対して虐待や重大な侮辱をした場合です。具体的には暴力を振るわれた、暴言を繰り返された、財産を勝手に使われたなどのケースです。

「著しい非行」も廃除の理由になります。たとえば犯罪を犯して家族に迷惑をかけた、家族関係を破壊するような行為をしたなどです。単なる仲違いや価値観の違い程度では認められません。

裁判所は慎重に判断します。証拠が必要ですし、客観的に見て「相続させないのもやむを得ない」と思えるレベルでないと難しいでしょう。感情的な理由だけでは通りません。

2. 家庭裁判所での手続きの流れ

相続廃除は家庭裁判所に申し立てます。申立書に廃除を求める理由と証拠を添えて提出します。その後、裁判所が相手方の意見も聞いて審理します。

審理には数ヶ月から1年程度かかることもあります。証人尋問が行われたり、追加の証拠提出を求められたりすることもあります。簡単な手続きではありません。

認められれば、その相続人は相続権を失います。遺留分もなくなるため、一切の財産を渡さずに済みます。ただし相手が不服申し立てをすれば、さらに争いが長引く可能性もあります。

3. 遺言でも相続廃除を指定できる

相続廃除は遺言でも行えます。遺言書に「長男を相続人から廃除する」と書き、その理由を記載します。ただし実際の廃除は、死後に遺言執行者が家庭裁判所に申し立てる流れです。

遺言による廃除のメリットは、生前に家族と対立せずに済む点です。申し立てはあなたが亡くなった後なので、直接対決する必要がありません。

デメリットは、あなた自身が裁判に関われないことです。遺言執行者が適切に手続きを進めるかどうかにかかっています。証拠書類もしっかり残しておく必要があります。どちらの方法を選ぶかは状況次第です。

遺留分を事前に放棄してもらう選択肢

相続人本人に遺留分を放棄してもらえば、対策として最も確実です。ただし本人の同意と家庭裁判所の許可が必要になります。

1. 生前に遺留分を放棄してもらう手続き

遺留分の放棄は、相続人が生前に家庭裁判所に申し立てます。放棄したい本人が自ら裁判所に出向いて手続きする必要があります。あなたが代わりに申し立てることはできません。

申立書には放棄する理由を書きます。「すでに生前贈与を受けた」「事業を継いだ兄に遺産を集中させたい」など、合理的な理由が求められます。裁判所は本人の意思や放棄の必要性を審査します。

許可が下りれば、その相続人は遺留分を請求できなくなります。死後に「やっぱり請求したい」と言っても覆せません。非常に効果の高い方法です。

2. 家庭裁判所の許可が必要になる

遺留分放棄には必ず家庭裁判所の許可が必要です。私的な契約だけでは効力がありません。これは相続人を保護するための制度です。

裁判所は放棄が本人の自由な意思に基づくものか、強要されていないか、代償があるかなどを確認します。形だけの放棄や、不当な圧力による放棄は認められません。

たとえば「放棄してくれたら住宅資金を援助する」といった取引は問題ありません。むしろ放棄に見合う利益を与えることで、裁判所も納得しやすくなります。何の見返りもない放棄は逆に疑われることもあります。

3. 放棄は本人の自由意思でないと無効になる

強制された放棄は無効です。後から「親に無理やり放棄させられた」と主張されれば、裁判所の許可が取り消される可能性もあります。

また放棄してもらう代わりに、相応の生前贈与などをしておくことが大切です。何も渡さずに放棄だけ求めるのは、本人にとって不利益しかありません。そういった放棄は認められにくいでしょう。

話し合いを重ねて、お互いが納得できる形を作ることが理想です。放棄する側も「これで十分だ」と思える条件なら、トラブルも起きにくくなります。

遺留分を請求されたらどうなるのか

対策をしても、遺留分を請求される可能性はゼロではありません。請求された場合の流れや対処法を知っておくことも大切です。

1. 遺留分侵害額請求の期限は1年間

遺留分侵害額請求には期限があります。相続の開始と遺留分を侵害する贈与・遺贈があることを知ってから1年以内に請求しないと、権利が消滅します。

つまり1年経てば請求されなくなるということです。ただし相続開始から10年以内なら、途中で知った場合でも請求できる可能性があります。完全に安心できるのは10年経過後です。

実務では、相続開始から数ヶ月以内に請求されるケースがほとんどです。遺産分割協議の段階で「遺留分が侵害されている」と気づくからです。

2. 請求されたら金銭で支払う必要がある

遺留分侵害額請求を受けたら、金銭で支払わなければなりません。以前は不動産などの現物を渡すこともありましたが、2019年の法改正で金銭払いが原則になりました。

たとえば実家を長男が相続したけれど次男から遺留分を請求された場合、長男は自分の預金から次男に金銭を支払います。現金が足りなければ、実家を売却したり借金をしたりする必要も出てきます。

金銭で解決できる分、以前より清算しやすくなったとも言えます。ただし相続した財産のほとんどが不動産で現金がない場合は、かなり困ることになります。

3. 遺留分に相当する金額だけ渡す遺言も有効

最初から遺留分相当額を現金で渡す内容の遺言を作っておく方法もあります。たとえば「長男に不動産を相続させ、次男には遺留分相当額の現金を遺贈する」といった内容です。

これなら後から請求されることもなく、スムーズに相続が進みます。お互いにとって納得しやすい解決方法かもしれません。

ただしこの方法は「減らす」というより「円満に分ける」対策です。完全に渡したくない相手には使えません。それでも無用な争いを避けるには有効な選択肢です。

まとめ

家族に遺産を渡したくないという気持ちは、それぞれの事情があってのことです。遺留分という制度があるため、完全にゼロにするのは難しいかもしれません。それでも生前からの対策次第で、遺留分を減らしたり、場合によってはなくしたりする方法も存在します。

どの方法が最適かは、あなたの財産状況や家族関係によって変わります。時間をかけて計画的に進めることで、より効果的な対策ができるはずです。早めに専門家に相談して、自分に合った方法を見つけることをおすすめします。

ABOUT ME
終活のトリセツ
終活のトリセツ
終活や相続で迷いやすい手続き・疑問をスッキリ解説。エンディングノート、遺言書、相続準備など、知っておきたい情報をやさしくまとめる安心の終活ガイドです。
記事URLをコピーしました