危篤の連絡を受けたら最初にすることは?連絡すべき人の範囲や伝え方を解説!
「家族が危篤だと連絡を受けたけれど、何から始めればいいのかわからない」そんな不安を抱えている方は少なくありません。危篤の知らせは突然やってくるものです。気が動転してしまうのは当然のことですが、やるべきことを一つひとつ整理していけば大丈夫です。
ここでは、危篤の連絡を受けてから葬儀までに必要な準備と手続きをわかりやすく解説します。いざという時に慌てずに済むよう、流れを知っておくと心の準備にもなるはずです。
危篤の連絡を受けたら最初にすることは?
危篤の連絡を受けたら、まずは落ち着いて状況を把握することが大切です。焦る気持ちはわかりますが、冷静に行動することで必要な対応ができます。
1. 医師から病状の説明を聞く
病院に到着したら、まず医師から現在の病状について詳しく説明を受けましょう。「あとどのくらい持つのか」「意識はあるのか」など、聞きづらいことでも確認しておくことが大切です。
医師からの説明は専門用語が多くて理解しにくいこともあります。わからないことがあれば遠慮せずに質問してください。看護師さんに聞いてみるのもいいかもしれません。
この時点で延命治療についての意思確認を求められることもあります。家族の希望や本人が以前に話していたことを思い出しながら、後悔のない選択をしたいものです。
2. 家族や親族に連絡する
医師からの説明を受けたら、すぐに家族や親族への連絡を始めます。危篤の状態は数時間から数日続くこともあれば、あっという間に容態が変わることもあるためです。
連絡する際は「危篤状態になった」ことと「できるだけ早く来てほしい」という旨を伝えましょう。病院名や病棟、部屋番号も忘れずに伝えます。
遠方に住んでいる親族には、交通手段や所要時間も考慮して連絡する必要があります。夜間であれば最終の新幹線や飛行機の時間も気になるところです。間に合わないかもしれないという不安もありますが、とにかく一刻も早く知らせることが大切です。
3. 会社や学校への連絡はどうすればいい?
家族が危篤になったら、自分の勤務先や学校にも連絡を入れる必要があります。「家族が危篤のため、しばらく休ませていただきます」と伝えれば、通常は理解してもらえるはずです。
連絡するタイミングは、できれば始業前や授業開始前が望ましいです。ただし深夜や早朝に危篤の知らせを受けた場合は、無理に連絡する必要はありません。朝になってから連絡しても問題ないでしょう。
会社によっては忌引休暇の手続きが必要になることもあります。まずは上司や人事部に状況を説明し、必要な手続きについて確認しておくと安心です。
危篤時に連絡すべき人の範囲とは?
危篤の連絡は誰にでも伝えればいいわけではありません。連絡する範囲を間違えると、後々トラブルになることもあります。
1. 一親等の親族は最優先で連絡
一親等の親族とは、本人の配偶者、子ども、両親のことです。この範囲の方々には、最優先で連絡を入れましょう。
配偶者や子どもは当然として、忘れがちなのが本人の両親です。高齢で遠方に住んでいる場合でも、必ず連絡を入れます。親にとって子どもが危篤だという知らせほど辛いものはありませんが、最期に会えないことのほうが後悔として残ってしまいます。
離婚した元配偶者への連絡は悩ましいところです。ただし共通の子どもがいる場合は、子どもを通じて伝えるのが自然でしょう。
2. 二親等、三親等の親族への連絡判断
二親等には兄弟姉妹、祖父母、孫が含まれます。三親等は叔父叔母、甥姪などです。この範囲になると、全員に連絡すべきかどうか判断に迷うこともあります。
基本的には、本人と日頃から親しくしていた方には連絡したほうがいいでしょう。年に一度も会わないような遠い親戚には、亡くなってから連絡するという選択もあります。
ただし後から「なぜ知らせてくれなかったのか」と言われる可能性も考えておく必要があります。親族関係が複雑な場合は、家族で相談して決めるのが賢明です。
3. 親しい友人や知人には連絡すべき?
本人が特に親しくしていた友人には連絡してもいいかもしれません。ただし危篤の段階では、まだ亡くなっていないということを忘れないでください。
友人への連絡は、亡くなってからでも遅くはありません。危篤の段階で多くの人に知らせると、病院に大勢が駆けつけて混乱することもあります。
会社関係者への連絡も慎重に判断しましょう。上司や直属の同僚には伝えても、取引先や顧客への連絡は亡くなってからで十分です。
危篤の連絡をするときの伝え方
危篤の連絡は言葉選びが難しいものです。相手に正確に状況を伝えつつ、配慮のある言葉遣いを心がけましょう。
1. 電話で伝えるべき内容
危篤の連絡は電話で行うのが基本です。まず「○○が危篤状態になりました」と状況を簡潔に伝えます。「いつ何が起きてもおかしくない状態です」と付け加えると、緊急性が伝わりやすいです。
次に病院名、病棟、部屋番号を伝えます。「東京○○病院の3階、301号室です」というように具体的に伝えましょう。相手が土地勘のない場所に住んでいる場合は、最寄り駅やアクセス方法も添えると親切です。
最後に「できるだけ早く来ていただけますか」とお願いします。相手の都合もあるでしょうが、危篤という状況を考えれば理解してもらえるはずです。
2. 深夜や早朝でも連絡していい?
危篤の連絡は時間を選びません。深夜2時でも早朝5時でも、すぐに連絡するべきです。「こんな時間に申し訳ありませんが」と一言添えれば、相手も事態の深刻さを理解してくれます。
むしろ連絡が遅れて間に合わなかったほうが、後々まで悔やまれることになります。「どうして早く知らせてくれなかったのか」と責められる可能性もあるでしょう。
電話に出ない場合は、留守番電話にメッセージを残します。そのうえで時間を置いて再度かけ直すか、他の家族に連絡を取ってもらうという方法もあります。
3. メールやLINEでの連絡は避けるべき理由
危篤という緊急事態をメールやLINEで知らせるのは避けたほうがいいでしょう。相手がすぐにメッセージを確認するとは限らないからです。
特に高齢の方はスマートフォンを常に見ているわけではありません。通知に気づかずに数時間経ってしまうこともあります。大切な連絡だからこそ、確実に伝わる電話を選ぶべきです。
ただし電話がつながらない場合の補助手段としては有効です。「先ほど電話しましたが、至急折り返しください」とメッセージを送っておけば、相手が気づいた時点で連絡してくれるでしょう。
臨終を迎えたあとにすることは?
臨終を迎えると、悲しみの中でもやるべきことがいくつかあります。一つひとつ落ち着いて対応していきましょう。
1. 死亡診断書を受け取る
臨終が確認されると、医師から死亡診断書が発行されます。この書類は今後のすべての手続きに必要な重要なものです。絶対に紛失しないように気をつけてください。
死亡診断書には死亡日時、死因、医師の署名などが記載されています。内容に間違いがないか確認しましょう。もし誤りがあれば、その場で訂正してもらえます。
この書類は死亡届の提出や火葬許可の申請、生命保険の請求などさまざまな場面で必要になります。コピーを何枚か取っておくと便利です。
2. 身内への連絡と報告
臨終を迎えたら、すぐに身内へ連絡します。危篤時に連絡した方々に「先ほど息を引き取りました」と伝えましょう。
まだ病院に到着していない親族には、急ぐ必要はなくなったことも伝えます。「間に合わなかったけれど、安らかな最期でした」と付け加えると、相手の気持ちも少し楽になるかもしれません。
遠方の親族には、今後の葬儀日程についても簡単に伝えておくといいでしょう。「詳しいことが決まったら改めて連絡します」と一言添えておけば、相手も予定を調整しやすくなります。
3. 葬儀社へ連絡してご遺体を搬送する
病院での処置が終わったら、ご遺体を搬送する必要があります。このタイミングで葬儀社に連絡を入れましょう。
病院によっては提携している葬儀社を紹介してくれます。ただし必ずしもその葬儀社に依頼する必要はありません。事前に決めている葬儀社があれば、そちらに連絡して構いません。
搬送先は自宅か葬儀社の安置室のどちらかを選びます。自宅に搬送する場合は、部屋の準備や布団の用意が必要です。マンションの場合はエレベーターや通路の幅も確認しておきましょう。
葬儀社の選び方と依頼するタイミング
葬儀社選びは重要な決断です。慌てて決めると後悔することもあるため、ポイントを押さえておきましょう。
1. 葬儀社を選ぶときのポイント
葬儀社を選ぶ際は、まず料金体系が明確かどうかを確認します。見積もりに何が含まれていて、何が別料金なのかをはっきりさせることが大切です。
スタッフの対応も重要なポイントです。遺族の気持ちに寄り添ってくれるか、説明はわかりやすいか、質問に丁寧に答えてくれるかなどをチェックしましょう。
実績や口コミも参考になります。地域で長く営業している葬儀社は、それだけ信頼されている証拠です。知人の経験談を聞いてみるのもいいかもしれません。
2. 病院で紹介される葬儀社に依頼してもいい?
病院で紹介される葬儀社は、搬送をスムーズに行えるという利点があります。すぐに対応してくれるため、夜間や早朝でも安心です。
ただし病院の紹介だからといって、必ずしも費用が安いとは限りません。むしろ紹介料が上乗せされている可能性もあります。
断りにくい雰囲気があるかもしれませんが、「すでに決めている葬儀社があります」と伝えれば問題ありません。病院側も理解してくれるはずです。
3. 事前に葬儀社を決めておくメリット
葬儀社を事前に決めておくと、いざという時に慌てずに済みます。時間をかけて比較検討できるため、納得のいく選択ができるでしょう。
事前相談では葬儀の内容や費用について詳しく話を聞けます。見積もりを取って比較することもできますし、わからないことはじっくり質問できます。
会員制度や早割などの割引が適用される葬儀社もあります。数十万円単位で費用が変わることもあるため、元気なうちに準備しておくのは賢明な選択です。
葬儀の打ち合わせで決めることは?
葬儀社が決まったら、具体的な内容を打ち合わせます。決めるべきことは意外と多いため、家族で相談しながら進めましょう。
1. 葬儀の日程や場所を決める
まず葬儀の日程を決めます。一般的には亡くなってから2日後にお通夜、3日後に葬儀・告別式を行うことが多いです。
ただし火葬場や葬儀場の空き状況によっては、希望通りの日程で行えないこともあります。特に友引の翌日は混み合うため、早めの予約が必要です。
遠方から参列する親族がいる場合は、その方々の都合も考慮します。新幹線や飛行機の時間、宿泊先の手配なども考えなければなりません。
2. 葬儀の形式や規模を決める
葬儀の形式は、一般葬、家族葬、一日葬、直葬などさまざまです。故人の意向や家族の希望、予算などを考慮して決めましょう。
最近は家族や親しい友人だけで行う家族葬が増えています。参列者が少ない分、ゆっくりとお別れの時間を過ごせるのが魅力です。
宗教・宗派も確認が必要です。仏式、神式、キリスト教式、無宗教など、故人や家族の信仰に合わせて選びます。菩提寺がある場合は、必ず連絡を入れてください。
3. 費用の見積もりと支払い方法の確認
葬儀費用の見積もりは必ず書面でもらいましょう。口頭での説明だけでは、後からトラブルになることもあります。
見積もりには次のような項目が含まれます。
- 葬儀一式の基本料金
- 祭壇や棺の費用
- 遺影写真の制作費
- 会葬礼状や返礼品
- 火葬料金
- 飲食接待費
- 僧侶へのお布施(別途)
支払い方法も確認しておきましょう。現金一括払いが基本ですが、分割払いやクレジットカード払いに対応している葬儀社もあります。葬儀後に受け取れる給付金や保険金を待ってから支払うという選択肢もあるため、相談してみてください。
死亡後に必要な手続きとは?
葬儀の準備と並行して、役所への手続きも進める必要があります。期限が決まっているものもあるため、注意が必要です。
1. 死亡届と埋火葬許可申請書の提出
死亡届は、死亡を知った日から7日以内に市区町村役場へ提出します。多くの場合、葬儀社が代行してくれるため、依頼しておくと安心です。
死亡届と同時に埋火葬許可申請書も提出します。これがないと火葬ができないため、非常に重要な書類です。
手続きが完了すると、埋火葬許可証が発行されます。この許可証は火葬場に提出する必要があるため、葬儀社に渡しておきましょう。火葬後は「火葬済」の印が押され、納骨時に必要になります。
2. 健康保険証や介護保険証の返還
故人が加入していた健康保険証は、死亡後すぐに返還する必要があります。国民健康保険の場合は市区町村役場へ、社会保険の場合は勤務先または保険組合へ返却します。
介護保険証も同様に返還が必要です。65歳以上の方や、40歳以上で要介護認定を受けていた方は必ず持っているはずです。
これらの手続きと同時に、葬祭費や埋葬料の給付申請もできます。国民健康保険の場合は3万円から7万円程度、社会保険の場合は5万円が支給されるため、忘れずに申請しましょう。
3. 世帯主変更届の提出
故人が世帯主だった場合、世帯主変更届を14日以内に提出する必要があります。新しい世帯主を決めて、市区町村役場に届け出ましょう。
ただし残された家族が1人だけの場合や、世帯員が15歳未満の子どもだけの場合は、自動的に決まるため届け出は不要です。
世帯主が変わると、健康保険の扶養関係や税金の控除対象なども変更になります。関連する手続きも一緒に確認しておくと効率的です。
通夜から葬儀までの流れ
葬儀当日は、遺族として参列者を迎える立場になります。流れを知っておくと心の準備ができるでしょう。
1. 納棺とお通夜の準備
お通夜の前日または当日に納棺の儀式を行います。故人を棺に納め、思い出の品や花を一緒に入れます。
納棺には家族や親しい親族が立ち会うことが多いです。故人の旅立ちを見送る大切な時間ですので、心を込めてお別れをしましょう。
お通夜は夕方から始まることが一般的です。18時から19時頃に開式し、1時間から1時間半ほどで終了します。その後、通夜振る舞いとして食事を用意し、参列者をもてなします。
2. 葬儀・告別式の当日にすること
葬儀・告別式は通常、午前中か午後の早い時間に始まります。開式の1時間ほど前には会場に到着し、最終確認を行いましょう。
葬儀では僧侶による読経や焼香が行われます。喪主から順に焼香し、参列者も続きます。告別式では弔電の紹介や弔辞が読まれることもあります。
式が終わると出棺の準備です。参列者が見守る中、棺に花を入れてお別れをします。「最後のお別れ」と呼ばれるこの時間は、涙なしには過ごせないものです。
3. 火葬と骨上げの流れ
火葬場に到着したら、炉前で最後のお別れをします。僧侶が読経し、遺族が焼香を行った後、棺が炉に納められます。
火葬には1時間から2時間ほどかかります。その間は控室で待機することになります。葬儀社が茶菓の用意をしてくれることが多いです。
火葬が終わると骨上げを行います。2人1組になって箸で遺骨を拾い、骨壷に納めていきます。足の骨から順に拾い、最後に喉仏を納めるのが一般的な流れです。
葬儀が終わったあとにやることは?
葬儀が終わっても、まだやるべきことは残っています。疲れもあるでしょうが、もう少しだけがんばりましょう。
1. 初七日法要と精進落とし
最近は初七日法要を葬儀当日に行う「繰り上げ初七日」が増えています。火葬から戻った後、そのまま法要を行うことで、参列者の負担を減らせます。
法要が終わると精進落としの会食です。僧侶や参列者に感謝の気持ちを込めて、食事を振る舞います。喪主は挨拶をして、葬儀を無事に終えられたことへの感謝を伝えましょう。
遠方から来た親族には、宿泊先や帰りの交通手段を確認します。お車代やお礼を渡すことも忘れずに。こうした心配りが、後々の関係を良好に保つことにつながります。
2. 香典返しや挨拶状の手配
香典返しは、四十九日法要が終わってから送るのが一般的です。いただいた香典の3分の1から半額程度の品物を選びます。
カタログギフトやお茶、海苔などの消耗品が選ばれることが多いです。「消えてなくなるもの」を選ぶのが、不祝儀のマナーとされています。
挨拶状も一緒に送ります。葬儀が無事に終わったことへの感謝と、今後のお付き合いをお願いする内容を記します。葬儀社に依頼すれば、文例を用意してくれるでしょう。
3. 四十九日法要に向けた準備
四十九日は故人の魂が次の世界へ旅立つ大切な節目です。法要の日程は早めに決めて、親族に連絡しましょう。
会場は自宅、お寺、ホテルなどから選びます。参列者の人数に応じて、適切な場所を選んでください。食事の手配も必要になります。
納骨を四十九日に行うことも多いです。お墓の準備や石材店への連絡、納骨の日程調整など、やることはたくさんあります。僧侶とも相談しながら、計画的に進めていきましょう。
まとめ
危篤から葬儀までは、悲しみの中でも決断の連続です。でもこの時間は、故人との最後の日々を大切に過ごす機会でもあります。
葬儀が終わったら、相続手続きや各種名義変更など、また新たな手続きが待っています。年金の停止手続きや銀行口座の凍結解除、不動産の相続登記など、期限が決まっているものも少なくありません。一つひとつ確認しながら、焦らず進めていってください。
